君にホームラン
「今日は…来てくれてありがとな」
「ううん、こちらこそ…ありがとう…」
梨紗…?
「どうした?具合でも悪いか」
いつもと様子が違う梨紗。
何かあったのか…?
「かなちゃんに…拓哉の事好きか聞かれたよ…」
「え…」
「かなちゃんは…拓哉の事…」
「梨紗…?」
「ううん、何でもない!」
タイミングよく、梨紗の親が迎えにきた
ありがとうございました、なんて挨拶をされた
「梨紗!これ…」
俺は梨紗に、あのホームランボールを手渡した
「俺、ホームラン撃ったの、久々だったからうれしかった。あれはお前のためのホームランだから」
梨紗はそのボールをただ黙って見つめて、
ありがとうっと大事そうに握りしめてた
そして親の車にのり帰って行った梨紗。
今度はいつ会えるかな…