青空




お気に入りのTシャツをタンスから引っ張り出してベッドの上に置く。


靴下をはいていたらチロが澄ました顔で部屋に入ってくる。


嫌な予感がして、チロを見る。


前足をベッドにかけて今にもベッドに飛び乗ろうとするチロ。



ヤバイ!!!!



「ちっ、チロちゃん?」

上擦った声で呼ぶボク。


一瞬だけボクの方を見たと思ったらすぐにプイっと顔をそらしてベッドに飛び乗る。


「あっ…!!」


そして真っ直ぐにTシャツへと向かう。

「ニャー♪」

嬉しそうに鳴きながらTシャツの上にゴロンとなっておもいっきり伸びをする。

固まるボク…。


しばらくして気がすんだのか、むくっと起き上がり軽い足取りで部屋を出ていく。



ベッドには毛だらけの黒いTシャツ。






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