月・影
「なぁ、まだ昼なのか?」




「いや……。この世界には昼しかないんだ。きっと、時間的には真夜中だろうな。」




「なんだよ。じゃあ、少し休もうぜ。」




「まぁ、待てよ。あと少しで街に着くから。」




丈がそう言ってから、少し歩くと本当に街があった。




「まず、どこか宿舎を探そうぜ。俺、もうヘトヘトだ。」




「いや…最初に光の『コルロ』を調べたほうがいい。」




丈はそう言って、その街の道場に光を連れて行った。




「すいません。コイツの『コルロ』見てもらっていいですか?」




「あぁ、構わんよ。」




丈は、その道場に光を預けるとどこかへ行ってしまった。




「君の名前は?」




「ひ…光です。闇雲 光。」




「闇雲!? そ…そうか。で…では、さっそく。」




その道場の師範はそう言うと、光の腕を握った。




「ふ~む。そうか、君の『コルロ』の『輝』は、『炎』だな。」

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