月・影
光が家に着くと蓮が待っていた。




「ひ…光!!」




蓮が光に飛びついた。




「悪いな。心配かけて…。」




蓮は顔を横に振る。




「私は、光が無事ならそれでいいの。」




光も蓮をきつく抱き締めた。




「蓮。信じてもらえないと思うけど、俺はこの間まで月に行っていたんだ。」




「それで?」




「俺は、命を狙われている。今日だって俺を殺しにきたやつの仕業だった。このままじゃ、大勢の人を巻き込むことになる。だから…。」



光はそこまで言うと、涙を流した。




「・・・だから?」




蓮の目にも涙が浮かんでいた。
< 38 / 60 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop