月・影
「なぁ、丈。お前、どうしてこんなところにいるんだ?」





「俺は、さっきも言ったとおりヴァンパイアハンターなんだ。
それで、ここは絶好の狩場だからな。それに、俺はこの世界の血が四分の一入っている。」




「マ…マジかよ。」




「まぁな。それより、光は何でこんなところにいるんだよ。」




光はこれまでいきさつを話した。




「光……。お前、ばっかだな~。」




「だよな……。今も、ちょっと後悔してる。」




「それで、どうするんだ?」




「えっ?」




「だって、俺の力で地球に帰れるぜ?」




「お前が帰りたいなら、すぐにでも、連れてってやるよ。」




「いや……。ちょうど、退屈してたし、お前のヴァンパイアハンターとしての、力も見てみたい。」




光はこの月の世界に興味を持っていたので、まだ帰りたくなかったのだ。




しかし、丈は光をこのまま連れて歩くかどうか迷っていた。
< 8 / 60 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop