思い出のフィルム
どうやら寝ている間に終点を通り越し、折り返し運転中のようだ。
しかも自宅の最寄りの駅も通り過ぎ、私が見たことも聞いたこともない駅を目指しているようだ。
私が乗っているのはあまり名の知られていない田舎のローカル線だが、その移動距離はとても長いらしい。
普段は通勤用にしか利用しないため、通勤とは反対方面の列車には全く乗ったことがなかった。
この状況にわずかな戸惑いはあった。
けれど会社に対する情熱は風前の灯火とも言う状況であったため、起きてしまったことは仕方がないと、座席に座りながら携帯電話を取り出した。
緊急取材の連絡を入れた。
この会社の唯一いいところだ。
自分にとって特ダネになりそうな取材のチャンスに恵まれた場合、出社せずに現場への直行と待機が許される。
報告書もまとめねばならないし、仕事の成果となる写真も必要だし、遊んでいることが発覚すればもちろんクビだ。
私は会社をクビにはなりたくないが、ネタがネイチャー特集だから何とでもいいやすいのだ。
私はこうなったら電車の乗り換えを繰り返し、ちょっとした日帰り旅行をエンジョイしてやろうと考えた。
そして私は再び目を閉じて、窓の隙間から漏れる涼しい風を感じつつ、再び寝息を立て始めた。
しかも自宅の最寄りの駅も通り過ぎ、私が見たことも聞いたこともない駅を目指しているようだ。
私が乗っているのはあまり名の知られていない田舎のローカル線だが、その移動距離はとても長いらしい。
普段は通勤用にしか利用しないため、通勤とは反対方面の列車には全く乗ったことがなかった。
この状況にわずかな戸惑いはあった。
けれど会社に対する情熱は風前の灯火とも言う状況であったため、起きてしまったことは仕方がないと、座席に座りながら携帯電話を取り出した。
緊急取材の連絡を入れた。
この会社の唯一いいところだ。
自分にとって特ダネになりそうな取材のチャンスに恵まれた場合、出社せずに現場への直行と待機が許される。
報告書もまとめねばならないし、仕事の成果となる写真も必要だし、遊んでいることが発覚すればもちろんクビだ。
私は会社をクビにはなりたくないが、ネタがネイチャー特集だから何とでもいいやすいのだ。
私はこうなったら電車の乗り換えを繰り返し、ちょっとした日帰り旅行をエンジョイしてやろうと考えた。
そして私は再び目を閉じて、窓の隙間から漏れる涼しい風を感じつつ、再び寝息を立て始めた。