スカイブルーの恋


参考書に視線を戻すと、千春も参考書に顔を近づけて来た。


「へー、なつめって、意外と熱心なんだ」

「え、何が?」

「だってさ、ちゃんとマーカーとかポイントとか書き込んでる」

「あー、これは」


そう言えば、沢田くんの参考書は綺麗だった。

分かりやすく書き込んである。

もしかして、めちゃくちゃ頭いいのかな。


「これ、沢田くんに借りた」

「…沢田? そんな人居たっけ」

「居る居る。あの人」


私が沢田くんの方を示すと、千春は眉をひそめた。

な、何その顔。


< 6 / 10 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop