トナリの王子サマ
「あの、成瀬くん学校一緒に「行かない」


伊吹は少し驚いた表情を浮かべた後、笑って「なら仕方ないね」と言った。

俺はその時、自分のことで精一杯で気づかなかった。


その顔が作り笑いだってことに…

無理をしてたんだってことに…




学校へ行く道、俺の後ろを伊吹はついてきていた。

俺は何となく不自然と感じたけど、これは俺が出した答えなんだから…



学校へついても、伊吹とは一切喋らなかった。

両想いとはいえ、前より話さないっておかしくねーか?



でも、全部俺が…

「あの、成瀬くん」


呼び出されたのは知らない女の集団。

何だこいつら?

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