トナリの王子サマ
「彼氏のお出迎えじゃん♪」

嬉しそうに言う春ちゃん。

その笑顔がなんだか怖いですよ?



「かえろーぜ」


言われるがままに、強引に手を引かれ一緒に帰る。

彼は痛いぐらいに私の手を強く握っている。



逃がしてはやらない…そんな感じで。



「萌愛っ!」


後ろから呼ぶ声。

えっ、陽―?!


「萌愛は俺が送る。君の出番はないよ?」

「倉科、何を考えてるのか知らねーけど、コイツだけには手ぇ出すなよ?」


きつい目で彼を見る陽。

どうしたの…?陽。


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