トナリの王子サマ
すると、一稀は観念したように離れた。
そして、陽をにらみつけてその場を去って行った。
去る時に、陽の耳元で何かをささやいていたが、聞こえなかった。
何を言っていたんだろう?
ささやかれた陽は、すごく難しい顔をしていた。
振り返って私を見ると、いきなり"ごめん"と謝った。
「えっ、ちょ…」
陽はそのまま保健室を去って行った。
私は陽の背中を追いかけることもできずに、ただ…立ち尽くしていた。
―それから…なぜだか知らないけど。
私と陽は一切話をしなくなった。
陽は目すら合わせてくれない。
こんなことは初めてで…ただ、つらかった。
その日も陽と話をしなくて、家に帰った。
そして、陽をにらみつけてその場を去って行った。
去る時に、陽の耳元で何かをささやいていたが、聞こえなかった。
何を言っていたんだろう?
ささやかれた陽は、すごく難しい顔をしていた。
振り返って私を見ると、いきなり"ごめん"と謝った。
「えっ、ちょ…」
陽はそのまま保健室を去って行った。
私は陽の背中を追いかけることもできずに、ただ…立ち尽くしていた。
―それから…なぜだか知らないけど。
私と陽は一切話をしなくなった。
陽は目すら合わせてくれない。
こんなことは初めてで…ただ、つらかった。
その日も陽と話をしなくて、家に帰った。