トナリの王子サマ
俺はなんとなーく眠くなくて、外へ出てたら。

隣の家からガラッって音が聞こえた。

そしたら、伊吹が出てきて…



声、かけるつもりなんてなかった。

でも、気づいたら声が彼女を呼んでいた。



彼女は少し驚いた感じで俺を呼んだ。

名前を呼ばれると、ドキッとしたような気がした。

気のせいだと思うけど…


俺はそんな気持ちを悟られたくなくて、少しイジワルな発言をした。

けど、それは図星だったみたいで…


彼女は部屋へ入ってしまった。


図星だってわかったとき、俺は迷いもせず走って家を出た。

隣の家のチャイムを押して、彼女が出てくるのを待つ。


出てきた瞬間、とりあえず謝った。

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