トナリの王子サマ
だから、あんなメールを送った。

でも、やっぱり後悔した。



気づきかけたこの気持ちに、

答えを出すのが怖い気持ちに…


小さいころ、俺は兄貴に聞いたことがある。


"なぁ、兄貴。好きってどういう感情?"

"小5年がなに生意気言ってんだ"

"おしえろよー"

"…チッ、好きってのはその相手を守りたいとか、そういう気持ちなんじゃねーの?"

"じゃあ、兄貴、彼女にそういう気持ち持ってる?"

"あぁ、もちろん…って、何言わせてんだよっ!!"


―本当は最初っから気づいてた。

でも、認めづらかったんだと思う。

ライバルもすでにいたし、アイツは俺のこと何とも思ってないだろーから。

< 37 / 179 >

この作品をシェア

pagetop