トナリの王子サマ
何回も何回も謝る春ちゃん。

何故かというと、私と帰るって言ってたんだけど、彼氏との約束を忘れてたみたいなの。

だから一緒に帰れないって…



「いいよ、春ちゃん」

「本当にごめん!明日アイスおごる!」

「OK。じゃあ、大貴くんと仲良くね」

「萌愛~、大好き!」



春ちゃんは大貴くんの元へと走って行った。

いいなぁ彼氏…ちょっとうらやましい。


私はそんなことを思いながら、帰る準備をしていた。

そして、昇降口についたとき。たまたま、成瀬くんがいた。



「あっ、成瀬くん」


成瀬くんは嫌そうに顔をこちらに向けた。

「なに?」

「なんでもないです…」

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