トナリの王子サマ
後ろを振り返った瞬間―

「わわっ!成瀬くん?!」


目の前にいたのは、息をきらした成瀬くん。

どうしたのかなぁ?走ってきたみたいだけど?



「どうしたの?」

「どうしたのじゃねーよっ!」


いきなり怒鳴られる。

私、悪いことしましたかぁ…?


すると、しゃがみ込む成瀬くん。

「どんだけ心配したと思ってんだよ…」


へっ?

今、"心配"って言葉が聞こえたような…


うそ!成瀬くんが私を心配してくれたの?

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