トナリの王子サマ
「…あっそう、じゃあここでお別れだな」

「えっ?」

「俺の家ここだから」


そう言って指をさしたのは、見慣れたマンション。

「え?」

「なに?もう、いうことないでしょ?じゃあ」

「ちょっと待って…」

「なに?」

「私の家も…ここです」



そう、私の家もこのマンションにある。

このマンションは一応、高級マンション。

私の両親はエリートなので、ここに住むことだって難なくできるのだ。



だけど、彼もこのマンションなんて…


「えっ、何階に住むことになったの?」

「いいだろそんなこと」

「すいません...」



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