トナリの王子サマ
「お母さん久しぶり…」

「そうね…2週間ぶり?」

「うん」



―会話はそれだけ。

普通の親子ならもっと、会話は続くだろう。

でも、私たち家族は、忙しいのでみんなでゆっくり話しなんてしない。



それどころか、一ヶ月に2回ぐらいしか顔を合わせない。

私は少し寂しさを感じながらも、眠りについた。



朝、目が覚めると。お母さんはすでにいない。

でも、朝食は用意されていた。


お母さんは、どんなに忙しくても、帰ってきたら朝食は作ってくれている。

それがどんなに嬉しいことか…


ピンポーン ピンポーン


チャイムが鳴った。

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