トナリの王子サマ
軽く香水をつけて、メイクもちゃんとして。

よし、いいだろう。

「陽、おまたせっ!」


家を出ると、陽と目が合う。

陽は私の私服姿を見ると、すぐ後ろを向いた。


???なんだろう?


「可愛いけどさ、スカート短くない?」


陽の表情が見えないので、どういう気持ちで言ってるのかわからないけど、言われるだけで恥ずかしかった。


お世辞でも嬉しい。




「いいのっ!いこっ!」



この時、私は気づかなかった。

成瀬くんが私たちを、怖い目で睨んでいるのに…


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