誘拐 ―おまえに決めた―

「・・・・・・何」

トイチは口ごもる。




空気が変わる。




そして、私の掌に


<か・ぞ・え・た・ら>

数えたら


<は・し・れ>

走れ



信用していいのか。分からない。




「しかし素晴らしい計画だよ、トイチ。銃のことは除いてな」

リクは計画を褒めるが、決定的な穴を指摘されたトイチの顔が曇る。


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