誘拐 ―おまえに決めた―

「リク、これ置いて逃げようよ!! こんなのトイチにあげればいいじゃん。私、リクのこと誰にも言わないよ!!」



必死に訴えた。



何でか分からないけれど。

リクにこのお金に手をつけて欲しくなかった。




リクなら、

リクなら、

分かってくれそうな気がしたから。



このお金は危険だって。

手を出しちゃダメだって。


< 172 / 225 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop