誘拐 ―おまえに決めた―
あの大きな家、
屋敷と呼んでも問題ないだろう。
そこには秘密の地下がある。
隠し扉からしか入れないので、
他の人は誰も知らない部屋。
お父様いわく、
『教育部屋』
そこで思い出すのも
おぞましい行為が行われていた。
だから、
だから・・・・・・
教育部屋で、
お父様をナイフで刺した。
鍵をかけ、私は不思議の国を封印した。
そう。
そして、銀行でお金をできるだけ
引き出して逃げようとしているときに、
強盗たちに捕まったのだ。