誘拐 ―おまえに決めた―

俯いたままのリクは一体何を思うだろう。


私の膝から下にある無数の傷を見たら。




膝立ちになったリクは、私の左足を自分の右膝に乗せ、ゆっくりとハイソックスを下げていく。



その光景は、倒錯的な世界。

女王様に跪く下僕のように。




布が擦れる感覚がくすぐったい。

ざわざわと皮膚が粟立つ。



新しい空気を必死に吸おうとする皮膚の生理活動か、それとも。



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