星のラブレター



そしたら突然、
翔が真剣な顔であたしを見つめるから
鼓動が早くなった。

その瞳から目が離せない。




「…俺以外の奴にあんな声出すなよ‥。
 なんかわかんねーけど
 知佳が他の奴にあーゆーこと、
 されてる所見るの嫌なんだよ」




翔…………

「あっあたしもだよ。
 きっと、
 それはあたしが翔を好きだから…」



言っちゃった…
中3になるまで
あたしは翔のことを優しいお兄ちゃん、
という風にしか思っていなかった。

意識し始めたのは
つい最近のことで……
気付いたときには好きになっていた。


もしかしたら
ずっと前から好きで
それを好きだと
気付いていなかっただけかもしれない。



             
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