ひまわり
そして蛍のお母さんが準備を終えて部屋から出てきた。


『ごめんね。遅くなって。それじゃ行こうか』


すると、蛍と弥生くんが見送りに来てくれて


『じゃーね、彩乃。暇だったら明日、遊ぼうね』


『え…でも…』


私は一応、お嬢様であった身。そんな私が遊ぶわけにはいかない。


『わ、私には勉強があるし…』


そう言うと今度は弥生くんが


『いいじゃん。遊ぼうよ』

迷う私。トドメの一言を蛍が


『だって夏休みだしー、まだこの町のみんなに挨拶行ってないんでしょ?1人で行くのは恥ずかしいよねぇ…しかも、学校は夏休みで誰も来ないし、挨拶行かなきゃ彩乃は2学期から友達づくりしなきゃいけないんだよ?それだったら明日行ったほうが楽だって』


『……。』


『ねっ、だから行こ?』


『わかったよ…』


私は誘惑に負けてしまった…


やったね、と喜ぶ蛍と弥生くん。


はぁ…何やってんだろ私。

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