狼クン達のオリの中②【完】
「叶わなかった恋って。
ましてや初恋って。
思い出が綺麗すぎて。」
その恋の残り火が、残ってたりするんだよね?」



「え?
まさか・・・」



「そんなこと。
あれ見ても、言える?」



玲ちゃんが指さした先には。



よろける美咲ちゃんの肩を抱いた綾瀬涼が。



麗奈先生に挨拶をして。



打ち上げ会場を出て行くところだった。



「美咲ちゃんさ。
よろけてるの。
あれ、本当だと思う?」



玲ちゃんが、あたしの肩を押す。



「行ってきたら?
そして、止めてきなよ。
部屋行っちゃうかもよ?
そしたら・・・」



玲ちゃんの言葉を最後まで聞かずに、綾瀬涼の後を追いかける。

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