狼クン達のオリの中②【完】
そんなあたしに。



「今日、この部屋。
美咲を泊めるから」



信じられない声が降ってきた。




「え?」



「気分が悪くなったみたいだから、ついてて、看病するつもり」



「え?
帰らなくてもいいの・・?」


「外。
見た?
すっげぇ、集中豪雨。
この雨の中帰すより、いいだろ」



「え・・」



「それに・・・由梨が。
あんなこと言うなんて・・・。
はなから期待・・・してないよ」




切れ長の綺麗な目を伏せ。



フっと切なそうに、笑う。




「だから。
あのお願いは、忘れて」

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