狼クン達のオリの中②【完】
強い想いの先にある奇跡
「あーあ。
撃沈?」
意地悪な声が近づき。
「じゃあ、しょうがないね。
玲の部屋に泊まれば?」
玲ちゃんの温かい手で、手首をつかまれる。
「部屋。
もう、空いてないって。
それに、この雨。
帰ろうとしない方がいいんじゃない?」
「いいよ。
それでも帰るよ。
放して」
玲ちゃんの手を振り払おうとして。
「そんなことしても無駄だと思うけど?」
玲ちゃんの不敵な笑みにぶつかる。