天国への階段 ―いじめ―
階段にはやっぱり、まりあがいた。
言葉は交わさず、俯いて、階段を上った。
今日あった嫌なことの中に、まりあと仲直りできないこと。と、付け足すと、まりあを通り越すことになった。
出会った日からまりあは、一階から二階、二階から三階……というような、階段の切れ目になって、私と目を合わせて会話を出来なくなると、
いつもその次の階段の一番上から三番目くらいのところに移動して座っていた。
今までは、まりあがうまく先読みして
次の階段の位置に移動していたり、
私が階段を上るタイミングがあったりで、
私がまりあを追い抜くことはなかった。
けれど今日は、嫌なことが多く追い抜いてしまった。
狙ったようなタイミングで嫌になる。