天国への階段 ―いじめ―
六日目
◇天国まであと六十八段
相変わらず、麗子達は私をいじめていた。
“いじめ”――。
この世の中に、いじめとはどれほどあるのだろう?
私と同じ運命を辿ろうとしている人は、どれほどいるのだろう?
そう、思った。
もしかしたら、いや、もしかしなくとも、私よりもっと残酷で辛いいじめを受けている人はいるだろう。
けれど、いじめられている本人にとっては、軽いも重いもない。
いじめられていることに、変わりはないのだから。
クラスで話しかければ当たり前のように無視。
トイレに行けば集団リンチ。
放課後に校舎裏で殴られ蹴られる日々。
大切にしていた物を次々と無残に捨てられ、教科書やカバンもボロボロ。
上履きに画鋲を入れられるのは“慣れた”。
私が麗子達に何をしたって言うの?