恋のMission〜年下クール男子を誘惑せよ!〜
え?
紳君は今、『可愛い』って言った?

ぼそぼそって感じだったから、はっきり聞き取れなかった。

「ねえ、もう一回言ってくれる?」

「んな恥ずかしい事、何度も言えるか! 行くぞ」

そう言って紳君は歩きだしてしまった。

私は紳君を追いながら、頬が緩むのを止められなかった。

『恥ずかしい事』ってことは、私の聞き違いじゃなかったって事よね?
色気はなくても、可愛いって思ってくれれば十分よね?

さっきまで沈んでいた気持ちが嘘のように、私はスキップしたい心境だった。
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