恋のMission〜年下クール男子を誘惑せよ!〜
ぎょっとして目を開けたら、目の前に紳君の顔があった。怖い目をして…

「おまえ、泳げるんだな。嘘つきやがって…」

「私は泳げないなんて、一言も言ってないよ。紳君が勝手に思い込んだんじゃない…?」

「だったら、俺に掴まる必要はないだろ?」

「確かに、そうだね。えへへ」

紳君の鋭い突っ込みに、私は笑うほかなかった。

「えへへ、じゃない。お仕置きだ!」

紳君は私の頭に手を乗せ、ぐっと押し込んだ。

ボコボコボコボコ……

そこは水中という、音のない、ゆらゆらと光がきらめく別世界だった。
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