涙は華のように
「ちょっ 零蒔さん?!」

「お前かりぃな」

そういいながら私をバイクの後ろに乗せてくれた。

零蒔さんもバイク跨がるとヘルメットを被らずエンジンをかけた。

「零蒔さん! ヘルメット!!」

私より危ないのに!

「被ってろ」

零蒔さんは私からヘルメットを受け取らなかった。

これは零蒔さんなりの優しさかな…?

「俺の腰に手回してろ。 絶対離れんなよ!」

私は少し緊張しながら零蒔さんの腰に手を回した。

彼の背中は思ってたよりも大きくて細いのにしっかりしていた。
< 17 / 48 >

この作品をシェア

pagetop