涙は華のように
次の日の朝

学校に行くまでに公園があって
私はそこをいつも通り抜けて行く。


「あっ 涙華ちゃんだぁ
 おはよっ!」

時々この公園に亜嗣汰くんや零蒔さんがいるのだ。

「おはよう。 今日はどうしているの?」

「朝から涙華ちゃんに会いたかったから!!」

「私も朝から亜嗣汰くんに会えて嬉しいよ。」

いつもなら ここで零蒔さんにも挨拶をしてたけど
今日は昨日のこともあって 
零蒔さんの顔も見ることもできない。
だって顔見たら思い出して涙が出てきそうだから…

「涙華 俺の顔みろよ」

「えっ なんでですか?」

私は俯きながら応えた。

「なんで今日は眼合わせようとしないんだよ」

「別になにもありませんよ?」

零蒔さんは腰を屈めて私の身長に目線を合わせた。
これは零蒔さんの優しさだと最近分かった。


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