涙は華のように
あぁ やっぱり恋はうまくいかない。

零蒔さんは私と緋琉羽ちゃんを重ねてたんだね。

「涙華 俺ならお前をもう二度と泣かせない。
 だから 俺のところに帰って来い。」

私は小さく頷いた。
叶わない恋をして傷つくより
想われる恋をしていた方が楽。



雷哉さんとまた付き合い始めてから
私は零蒔さんと亜嗣汰くんに会わないように
避けていた。


そんなある日放課後帰ろうとしたら
校門に亜嗣汰くんと
零蒔さんがいた…。

私は一瞬2人を見たがすぐ目線を逸らして
帰ろうとしたら零蒔さんに腕を捕まれた。

「涙華どうゆうことだ?」

「何がですか?」

「なんでまた雷哉と付き合ってる?
 お前はあいつに傷つけられたんだろ?」

「零蒔さんには関係ない。
 私のことより緋琉羽ちゃんのこと
 考えたほうがいいんじゃないですか?」

「緋琉羽のこと知ってるのか?」

零蒔さんから他の女の子の名前を聞きたくなかった。

「涙華ちゃん どうゆうこと?」

亜嗣汰くんはいつもの可愛い笑顔はどこにもなく
悲しそうな顔をしていた。
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