S的?遊園地
「じゃあ、持ち場に行ってきまぁす。」

そう言うと、松本さんは部屋を出て行った。
部屋に一人残され、心細さで一杯になる。
部屋を見渡すと沢山のモニターとスイッチが付いた機械があった。

「なんか、スパイ映画に出てきそう…。」

そう言って、スイッチに手を伸ばす。

「おい!無闇に触るな!」

「キャー!」

ドアの開く音と同時に背後から怒鳴られ、また叫んでしまった。

「クソ、油断も隙もあったもんじゃないな。」

平畠さんは道具箱と懐中電灯を元の棚に戻すと、私の横に立った。

「壊したらただじゃおかないからな。」

私を横目で見下ろしながら言う。

(自分で作ったから、やっぱり思い入れがあるのかな?)

私は、そう思いながら平畠さんを見上げた。

「何か、文句でも?」

私の視線に眉をひそめながら、平畠さんは言った。

「いえ。」

ちょっと質問して見たかったが、平畠さんの威圧感な視線に負け私は口をつぐんだ。

「ふん。じゃあ、仕事内容だが―。」

平畠さんは、仕事の説明を始めた。

何で、バイトなのにプロデュースとか出来たんだろ?
自分でも仕掛けを作るって、電気系強いのかな?

私は、平畠さんの説明を聞きながら頭の片隅で思いを巡らせた。
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