S的?遊園地
「あははは!」

彩は、堰を切ったように笑い出した。
私達は帰宅途中、ファストフード店に寄り道して、お互いの今日のバイトの報告し合っている。

「もう!笑い事じゃないよ!無視するし、人の事猿とか犬とか。本当に酷いんだから。」

平畠さんの言葉を思い出しながら、また怒りが込み上げてきた。
あの後も『覚えが悪い』『笑顔が足りない』と散々怒られたのだ。

「彩は平畠さんと絡んで無いから、そんな事言えるのよ。」

私は溜め息をついて、椅子に深くもたれ掛かった。

「あ〜、明日も色々言われるのかと思うと、憂鬱…。」

そう思うと、段々気が滅入ってきた。
私はやるせない気持ちを誤魔化そうと、飲みかけのコーラを口に含んだ。

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