好きです、お兄ちゃん
突然後方から名前を呼ばれて、バッと振り向く。
「へっ?」
そこには、
「沙由……あれ坂本先輩じゃ……」
蒼哉さんと修哉さん。その二人がドアの付近に立っていて。
「えっ、えっ?なんで蒼哉さんたちがっ」
「『蒼哉さん』……?沙由、それ……」
「ご、ごめん!後で話すからっ」
とにかく、私は急いで二人の元へ向かった。
この二人、目立ちすぎ。教室中の視線が私たちに向けられていたので、私は二人を連れてその場から逃れた。