好きです、お兄ちゃん
「どうしよう……」
小さく漏らすと、綾は不思議そうに顔を覗いてきた。
「どうしたの?」
「これ……」
綾にメールを見せると、一通り目を通してから、真顔でこう言った。
「行けば?」
えぇええぇえぇええ!?
「行けば?じゃないよ!棺桶に入って帰ってくることになったらどうすんの!」
「大丈夫、大丈夫。私が保証する」
どこから来たのかも分からない自信を押し付けられ、私は渋々鞄を持ち教室を出た。
だって綾恐いんだもの。行かなきゃどっちにしろ棺桶に入りそう(泣)。
昇降口から校門の方を覗いてみると、二つほど門に寄りかかっている人影が見えた。
……ごくり。
意を決して近づく。だんだんその姿がはっきりと見えてきて、私は目を見開いた。