好きです、お兄ちゃん



ドキドキドキドキドキドキドキドキ。

さっきから心臓の音が煩い。

呼吸も荒い。私死ぬんじゃないかな。

耐えきれず階段に腰を下ろす。あと三段降りたら一階。一階に着いたらリビングに入る。

あああああ。

何度も頭の中でシミュレーションしたのに全然ダメだ。忘れちゃった。

でもずっとここにいるのもおかしいし……。

えぇい、当たって砕けろ沙由!今日は本ッッ当に大事な日なんだから!

すっくと立ち上がり、たたた、と半ばヤケクソでリビングへと飛び込んだ。


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