好きです、お兄ちゃん
「それで?」
「は?」
頭上からの修哉さんの声に、見上げるとさっきよりも近い位置に修哉さんがいて、ビクついてしまった。
「エサは買ったのか?」
「え、あ、はい」
エサの入っている紙袋を見えるように掲げる。
「なら、良い」
修哉さんは袋を一つ取って、歩き出した。
あれ?怒らないの?
「……修兄?」
蒼哉さんも気になったのか、私の手から袋を受け取りながら修哉さんに問いかけた。
すると修哉さんは立ち止まり、
「時間がもったいねぇ。もうふれあい広場のショー始まるぞ」
振り向いて真顔でそんなことを言うものだから、私は思わず吹き出してしまった。
もちろん睨まれたけど。