好きです、お兄ちゃん



「顔がおんなじだよ!怖いよクローン!?」


そう。目の前のお兄様方っていうのは、そっくりに超が付くほどの、瓜二つな方々で。


「そうよ~。双子なの」


手を合わせて私の反応が嬉しいというように笑うお母さん。

そうよじゃないよぉお!
私が人見知りなの知ってるくせに!

だからお義父さんに会うのだって、死ぬほど緊張したのに。


「まあまあ、沙由ちゃん」


ガタ、と椅子から立ち上がったのは蒼哉と呼ばれた方。

私はびくりと肩を震わせ、硬直した。

そんな私の後ろに回り、両肩に手を置かれた。

ひっ!


「俺たちもちょっと驚いたけど、まあ親の性格は重々承知してるし?ここはさ、軽く受け止めておこうよ」

「え…あ…あ…」


明らか挙動不審な私。

蒼哉さん修哉さん……あなた方すごい整った顔立ちなさってるんですね。私イケメンとの喋り方なんて心得てません。


「あーあー、涙目になっちゃって。俺らの新しい妹は可愛いねぇ、修兄?」

「はんっ」


鼻で笑われた気がして、顔を上げると、修哉さんがこちらを鋭く睨んでいた。

するとこちらもガタリと立ち上がり、ゆっくり近づいてきて、
私を見下ろした。


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