19の夏~私の愛した殺人鬼~
「今度はなんだ?」
「仕事ってことは、お金取るんじゃないですか!?」
その言葉に冬我が、
「譲ちゃん、そんなの当たり前だろう。金取らなきゃどうやって生活してくんだ」
と、豪快な笑い声を上げた。
「安心しろ。金は俺の親父が出すことになってる。
元々事件の手伝いを頼んできたのは親父だからな」
と、幸也は言った。
「でも……」
「そんな事より、本題へ入ろう」
金銭的な問題を気にする紗耶香を尻目に、ネコが一枚の紙を手渡した。