19の夏~私の愛した殺人鬼~

 一人暮らしを始めた俺は、一年くらいは無我夢中で働いた。


 それがな、楽しいんだよ。


 学校に行くよりも大変な仕事をしてるくせに、施設に帰らなくていいってだけで、毎日毎日浮かれてたんだ。


 遅咲きの青春。


 そんなもんだ。


 でも……。


 仕事や生活が順調に行けば行くほど、施設にいる妹の事が気になってきた。
気にする余裕が出てきたんだ。
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