19の夏~私の愛した殺人鬼~

「このままじゃ帰れないわ」


「服は今洗濯してるから、終ったら乾燥機にかけるよ」


「何もかもやってもらっちゃって、ごめんなさい」


「いいよ。一人暮らしだから家事は慣れてる」


 そう言うと、栗田は沙耶香の髪を撫でた。


 ドライヤーで乾かしたけど、まだ少し濡れている。


 それなのに、なんだかすごく熱く感じて、沙耶香はつい、栗田の手を払いのけてしまった。
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