19の夏~私の愛した殺人鬼~

「大丈夫ぅ……? 支えてあげようかぁ……」


 最初、専門学校で会ったときと同じ口調に戻るルカ。


 その表情は楽しそうに笑っていた。


 まるで、モルモットを見つけたハイエナのように。


「触るな!」


 藤堂はルカを突き飛ばし、そのすきに這うようにしてバスルームを出た。


 近くにあったバスタオルで体を拭き、それを下半身に巻きつける。
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