19の夏~私の愛した殺人鬼~

「あ、ごめんなさい。私……」


 慌てる沙耶香に、栗田は優しい笑顔で「大丈夫だよ。君は男になれてないんだから」と言った。


 19にもなって異性と付き合った事がないというと、普通はどこか『おかしい』という目で見られるが、栗田はそんな事はしなかった。


 それ所か、『だからこそ愛しい』


 というように、沙耶香の体を抱き締めた。
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