裏切り者GAME
 前の道は薄暗く周りに光はない
 自然と涙がでそうになる
「誠也のばか・・・」

といきなり目の前に誠也の顔が現れる

「え・・・?お前泣いてんの?」

 なななななんでいきなりコイツが!?前にいったはずじゃ!?

「置いていってごめんな。お前暗闇大丈夫だと思ってたから」

 誠也にしてはかなり珍しい一言に私は驚いた
 心配そうな顔でこちらを見てくる誠也を前に、だんだん恥ずかしくなってきた
 
 たしかに私は暗闇が好きな子だった。
 真っ暗は何も見えなくしてくれるし心が落ち着く
 もちろん幼なじみの誠也はそのことをしっている

あれ?じゃあなんで私泣いたんだろ・・・?

 


 「手…つなぐか・・・」

ぇぇえええええ!?!?!?手をつなぐぅ!?それってあの手と手が触れ合って握ってっていう・・・

「べ、べつに深い意味なんかねぇよ!!ただ・・・その・・・はぐれたらいけねぇから」

 すごく焦っている誠也をみてなんだか笑えてきた

でもどうしよう・・・仮にも羽奈の好きな人と手をつなぐなんて・・・

 そう思ってたらいきなり手を掴まれた
 こっちを見てニヤリとする
 さっきまでの優しい誠也は幻影だったような気がしてきた

 
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