心の友と書く『心友』がいますか?
取り返そうとしたけど、頭上に掲げられると私の身長じゃ全然届かなくて・・・
諦めた、ハハハ。
一応ファンクラブや他の女の子の目がないか確認したけど
プログラムの順番からだとちょうど綱引きのはずで、クラス総出のトーナメントだからグランドに集まっているようだ。
「えっ?ノノちゃん綱引きは?」
「あ〜サボり?」
「ダメだよ!男の子の力は必要なんだから、綱引きって」
「大丈夫だって。人数調整で何人か抜けないとダメだし。だから次はあの借り物競走まで出番はない」
ノノちゃん、あんたのサボりは確信犯だよ?
どこか抜け目がないんだろうかとしばし、ノノちゃんを観察して
私は諦めた。
だって、今までだって抜け目なんて1度も見たことないもん。
「で、何がどうしたらなの?」
「あっ・・・う〜んとね、実は志望校を変えようかと思って」
これは・・・実はホントに悩んでいた事。
推薦入試で撃沈した私は、両親との約束で浪人はできないからランクを少し下げて受験しようか迷っていた。