心の友と書く『心友』がいますか?
潤、あんたがちゃんと自分の気持ちをノノちゃんに言わないからこんなことになるんだよ!
開き直った私は、潤の顔を見ずにズンズンと歩いて次の種目である借り物競走の準備へ向かった。
『さぁ!体育祭名物の借り物競走が始まります!
今年、あのくじを引くのは誰でしょうねぇ〜』
潤のアナウンスとともに、借り物競走へ出場する生徒がゾロゾロと入場門からグランドへ歩いてくる。
この中にはノノちゃんを始め、弥生や菜々美や春香がいて。
私は借り物の内容が入ったBOXの置かれた、机の横に立っていて、マイクの付いたヘッドフォンをつけていた。
各自が引いたくじの内容をスピーカーを通して全校生徒に分かる様に解説する役目なのだ。
『なお、各自の引いたくじの内容は近くに居る実行委員の』
実行委員席の前で解説していた潤が私の方を指差しながら
『真琴!由美!健二!ちゃんと内容を聞こえるように言えよ!』
エールのような言い方で全校生徒に伝えた。
一応手を上げて頭を下げるとパラパラと拍手をもらっていて。