心の友と書く『心友』がいますか?



パンッ!と合図の音でクラスメートが走ってくると、スタートラインに立って、横に居る別のクラスの男の子と普通に話していて。



ノノちゃんって緊張って言葉知ってるのかな?



そんなことを考えながら、バクバクしている心臓に気付かないふりをした。



『まだあのくじは出ませんねぇ〜残り2組を残してまだ出ないと言う事は・・・そう、この16人のうち誰かが確実に引き当てます!』



キャーキャーワーワーと周りは盛り上がり、ノノちゃんがスタートを切った。


長い脚で大きくストライドを取りながら軽やかに走ってきて1番に私の前のBOXに手を伸ばした。



紙をもらう時に目が合って


『バレないように』というセリフが頭を過る。



春香のようにあらかじめ仕込んでおいた紙を読み上げた。



あ〜どうなるんだろう!!


私は役者になれる?



『おぉぉぉ!!引き当てたのは野々宮君です!』



私の声に女子生徒からの悲鳴が聞こえ、男子生徒からは誰だ?誰だ?と声が上がる。



私は深呼吸をしてから、マイクがあるにもかかわらず大きな声で手元の紙の内容を全校生徒に伝えた。





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