心の友と書く『心友』がいますか?
キャーキャーと飛び上がって喜んでいた私を見て原っちは盛大な溜め息を付いていたことに私は気付かなかった。
帰りに願書を買いに行って、両親には1校しかダメって言われたら
今まで貯めていたお年玉で受験料は払える。
両親だって浪人するよりかは両方受けて、どっちかに引っ掛かれば文句も言わないだろうし。
「原っちと話せてよかったよ!」
「俺は疲れたよ」
肩を落としている原っちに「ごめんね」と謝ってから進路指導室を後にした。
うわぁ〜今まで悩んでたのが嘘みたいだ!
気が付くと教室までスキップしてたみたいで
「なんか異常にテンション上がってないか?」
扉の開いていた教室にそのままスキップで入った私に潤は自分の席に座ったまま、目を丸くしていた。
「あっれ?潤、どしたの?」
「その感じだと悩みは解決したんだな」
「うん!2校受けることにした!」
「へ?」
Vサインの私に潤はさらに目を丸くしたので、原っちとの会話を聞かせると
「お前・・・ホントにバカ」
ハァっと溜め息を付いて机に肘を付いたまま頭を抱えていて。